基本はネタ帳。
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さくさくとたまったログ片付けていきたい次第です。
やっと未送信が14通に減りました! ・・・・・減ってないな。
いや、めざめ以外に拍手お礼の話とか他のパラレル話とかあるから減らないんですけどね。
納得のいかないリナリー編です。
それでは追記から。
ここからそっと福音の鐘を鳴らそう。
どうか君がしあわせになりますように。
遅かれ早かれバレるものだとは思っていたけれど。
(恨みますよ、コムイさん)
アレンは一見機嫌が良さそうにニコニコと笑う少女の前で、気づかれないようにそっとため息を吐いた。
「どうしたのアレンくん? もしかしてダージリンとスコーンは嫌い?」
「いえ、大好きですけど・・・・」
小首を傾げるリナリーを見ていると、ひょっとすると勘違いなんじゃないかと思えてくる。
しかしその背後には押し殺された怒りのオーラ。背筋を汗が伝ったのは気のせいではない。
ティムキャンピーはアレンがお茶に誘われたときに不穏な空気を感じ取ったのか慌てたように羽をはためかせてどこかへと飛んでいったままだ。
気まずい沈黙の中、ただリナリーが紅茶を啜る音だけが響いた。
・・・・・・・・悩んでいても仕方がない。アレンは自分を奮起させた。
「あの、リナリー、怒ってます・・・・・・よね・・・・」
だんだんと小さくなってしまう声。
カチャンとカップをソーサーに戻す音がいやに冷たく聞こえて。
「・・・・・・当たり前でしょう」
その声はひどく固かった。
よく見れば白く細い指は震えている。
それでもリナリーは気丈にも涙を見せなかった。
「・・・すみません」
アレンはリナリーが怒る理由をわかっている。だからこそ、苦しい。
最後までエクソシストであること。それはアレンの望みであり、誓いだ。
アレンの体のことも望みも、一般教団員やエクソシストには知らされていない。おそらくそれを知るのは、コムイと医療班の一部、そしてエクソシストでありながら室長助手でもあるリナリー。
中央庁の面々は戦争が終わったときに帰っていったから、それだけがアレンの現状を知る存在。
その中でリナリーは同じ使命を背負っていたエクソシストとして、姉のような立場として、アレンを正面から怒る。
人の身にありあまる神の結晶を捨てれば、使わなければ、得られるかもしれない未来をアレンは捨てるという。
誰にも理解することが出来ないだろう誓いがアレンの核で、だからこそアレンはまっすぐ歩くことが出来る。
リナリーにはそれが嫌というほどにわかっていた。一緒に戦ってきた大切な仲間だ。
だから、泣くことは出来ない。
「・・・ごめんリナリー。でもこれは譲れない」
「・・・・うん。アレンくんはそういう人だってわかってた。でももっと許せないのはね!」
キッと睨みつけてくるリナリーにアレンは少しひるんだ。いつもは優しい眼が黒曜石の鋭さをしている。
「どうしてそのことをラビに伝えないのかって事なの!」
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