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基本はネタ帳。
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 携帯に気のおもむくままちょこちょこ書いていたのですが、増えていく未送信の件数にいたたまれなくなったのでこっちに移動。
 以下注意書きですー。

ラビアレ。はっきりとCP表記できるレベル、のはず。
・なのでラビアレといっても所詮はラビ+アレンでしょう、他カップル派だけど暇つぶしに読もうかな、と言う方は厳しいやも。
・で、シリアスです。シリアスのくせに(たぶん)甘かったりもしますが
死にネタ一歩手前なシリーズもの。うまい言い方がわかりません。誰か教えてください。
・完全な死にネタには秋桜が心の準備が出来ていないのでできないでしょうが、そういうのが苦手な人は見なかったことにしてください。
・シリーズものです。でも時系列に沿えたらいいな。
・ひとつひとつは短いです。
・ごめんなさい。とにかくごめんなさい。

 以上、死にネタも甘いのも切ないのもラビアレも全部おいしくいただけます、という豪気なお姉さまのみ、どうぞお進みください。



 ・・・・・・言い訳すると、死にネタは読むのはいけるのですが書くのは辛くなって苦手なので書く気はなかったのです。
 でも授業中などに勝手に脳内で本人の意思と無関係に展開してくれちゃったりするので、まとめるしかないと携帯を手に取ったのがはじまり。
 妄想はTPOを守って正しくふくらませましょう。私は駄目でした。

 はい、長くなりましたがそんな話です!
 一応思いいれはすごくあったりします。もうやるしかない。




 生まれ落ちたきりただそのときを待つキミのタマゴを、
 今、温めるから。





 この世に生を受けたときのことだなんて、アレンは覚えていない。
 けれど、たぶんそのときから左手はイノセンスを宿していた、と思う。
 たとえそうでなくとも同じ時間を一番長く共有してきたのは、愛すべき養父でもなく帰るべき教団でもなくこの左腕に宿る神の結晶に他ならない。
 だからというのか。アレンはどこかで感じ取っていた。
 神の結晶がそこに存在することで、もろく弱い人間の命が少しずつ、けれど確実に削られていく音を。
 感じていたのに、知らないフリをした。



「アレン」
 アレンを呼ぶラビの声。
 ぱっとアレンの顔が輝いたのを正面から目撃したリナリーは思わず笑みをもらした。
 輝いたといってもよほど親しくなければ気づかないほど。
 リナリーにはそれで十分だった。
 アレンくんは本当にラビが大好きなのね。
 そっと囁けば、アレンはからかわないでよ、と可愛くむくれる。
 何にも知らないラビは傍目からも親密にうつるアレンとリナリーを見てやきもき。
 そろそろからかうのも悪いかもしれない。
 ほら、ラビが待ってるよ、と促してやれば、アレンはまた誘ってくださいねとだけ言ってラビのもとへ駆けて行った。
 またね。聞こえていないとわかっていてもその後姿に小さく手を振る。
 そして残された2つのティーカップとクッキーの入った小皿を見やって、リナリーはどこか満足そうに微笑んだ。

 この戦士が集まる黒の教団でつい最近になって紆余曲折の末にようやっとできたカップルは、大々的ではないにしろ、そっと祝福されていた。
 当然リナリーもしかり。
 人好きする笑みを浮かべながらも他人にわからない程度に距離を置く彼らが大切な存在を作ったことにリナリーはほっとしていた。
 リナリーにとって、二人は家族のようなもの。
 大切な二人だもの。幸せをつかんでほしい。
 せっかくもう自由になったのだから。

 珍しく皿に残っていた市松模様の可愛らしいクッキーをつまむ。
 さくり。それは甘く優しい味とココアのほのかな苦味を残してくだけた。


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